2021/01/14

久しぶりの出社。

退職するおじさんと食事を取る。

良い転職先があったことは喜ぶべきだが、退職は寂しい。

中華を食べた。坦々麺とチャーハン。

食べながら、転職の経緯などを伺った。

お前は男とどうなんだと聞かれ、「結婚の挨拶に来てくれました、うまくいきました」と報告をし、彼の良いところをたくさん述べた。

「そんな欠点のない男がお前に引っかかるかね」というので、「私は初婚ですが、彼は2度目の結婚なんです。前の奥さんは亡くなっているそうです」と述べた。これでは結婚歴が悪い事みたいな言い草だ。最低だ。

おじさんは私の言い草を取り立てて気にした様子もなく気の毒そうな顔をして「そう。それは大変だっただろうな」と言った後「そのうち、前の奥さんお前のところに化けてくるんじゃないの」とおどけていた。「まぁそんなことないけどな」とすぐに取りなしてくれた。優しい人だ。

 

化けて出る。

恐ろしい事だがたびたび考える。

化けて出ることが可能だとして、誰よりも彼女に会いたいのは彼だ。私はできれば会いたくないし、彼女もきっとそうだろう。

彼は前妻がとても好きだったようだから、彼女が出てきたらとても喜ぶかもしれない。積もる話もあるだろうし、聞きたいことも、詫びたいことも、礼を言いたいことも、近況報告もたくさんあると思う。

万が一お越しになった場合は、きっと彼は話したいことがたくさんあるからそちらとお話しして欲しいとお願いしてみようと思う。

でも、やっぱり、化けて帰ってくることができるのなら、私なんかで時間を無駄にしないだろうな。